大規模修繕の談合と同じ?賃貸管理に潜む「業者丸投げ・二重中抜き」の構造
2026.10.12
賃貸管理

不動産ランキングに参加しています。
クリックで応援していただけると励みになります。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ルームキューブは「友人に紹介したい不動産管理会社ランキング」で第一位に輝きました!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「貸したらいくら?」「売ったらいくら?」プロの家賃査定、売却査定無料で受付中♪

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
大規模修繕の談合と同じ?賃貸管理に潜む「業者丸投げ・二重中抜き」の構造
オーナーが修繕工事に100万円を支払ったとき、実際に職人の手元へ届いているのは、50万円から70万円ほどです。
残りの30万〜50万円は、工事の途中に立つ会社が受け取る「手間賃」として消えています。
これは特定の会社が悪事を働いているという話ではありません。
賃貸管理の業界で何十年も続いてきた、ごく当たり前の発注の流れから生まれる数字です。
この内部、オーナーの側からは見えにくい構造になっています。
話題の大規模修繕「談合」ニュース。実は賃貸管理業界でも起こっている?
分譲マンションの大規模修繕をめぐって、設計コンサルタントと施工会社が裏でつながり、工事費が不当に高くなっていた疑いで公正取引委員会が動いたニュースが、世間を騒がせました。
管理組合の積立金、つまり住民みんなのお金が、発注の仕組みの中で不透明に膨らんでいたという話です。
賃貸経営をされているオーナーの多くは、このニュースを見てこう感じたはずです。
分譲マンションの話だから、うちには関係ない。
そう思いつつも、頭の片隅に小さな引っかかりが残る。
管理会社から届く修繕の見積もりは、本当にこの金額が妥当なのだろうか。
その引っかかりは、気のせいではありません。
先にお断りしておくと、賃貸管理の現場で起きていることは、法律に触れる「談合」とは別物です。
誰かが示し合わせて価格をつり上げているわけではなく、多くの会社が昔ながらのやり方を普通に続けた結果、オーナーが二重に利益を負担する形になっている。
これが実態です。
悪意がないぶん、構造は根深いとも言えます。
担当者個人の善し悪しではなく、業界の仕組みそのものの問題なので、オーナーが気づかない限り、何年経っても変わりません。
この記事では、その「二重中抜き」の構造を、数字を使って隠さずにお話しします。
そのうえで、中間コストを削るにはどうすればいいか、そして削るだけでは足りない理由も書きます。
オーナーの支払いは原価の約2倍?「二重中抜き」のカラクリ
まず、一般的な管理会社で修繕やリフォームを頼んだとき、お金と発注がどう流れるかを見ていきます。
管理会社→リフォーム業者→職人という丸投げの連鎖
入居者から
「エアコンが壊れた」
「水回りから水漏れがする」
と連絡が入ると、管理会社はオーナーに報告し、工事の見積もりを取ります。
このとき、管理会社が自分で職人を手配して見積もりを作っているケースは、実は多くありません。
一般的には、まずリフォーム業者に工事を投げます。
次に、リフォーム業者が工事の内容に応じて、各職人や専門業者に仕事を振ります。
内装は内装職人、水回りは設備業者、電気は電気工事店、外壁や防水は専門の塗装・防水業者といった具合です。
つまり、現場で手を動かす職人にたどり着くまでに、
「管理会社→リフォーム業者→職人・専門業者」
という三段階を経ています。
オーナーから見ると、実際に工事をしてくれる人の顔は最後まで見えません。
見えるのは、管理会社が作った一枚の見積書だけです。
リフォーム業者と管理会社、それぞれの手間賃(利益)の真実
この三段階の途中で、お金がどう積み上がるのかを見てみましょう。
- ①職人や専門業者が、工事にかかる費用を見積もる(これがほぼ「原価」です)
- ②リフォーム業者が、各職人の見積もりをまとめ、20〜30%の利益を乗せた見積もりを管理会社に戻す
- ③管理会社が、その見積もりにさらに10〜20%を乗せて、オーナーに提案する
リフォーム業者の上乗せは、工程管理や職人の取りまとめの手間賃という名目です。
管理会社の上乗せは、完了確認や立ち会いの手間賃という名目です。
どちらも、まったく手間がかかっていないわけではありません。
ただ、その金額が手間に見合っているかというと、疑問が残る場面は少なくありません。
この流れで見積もりが積み上がると、オーナーが受け取る提案金額に対して、職人に実際に渡る金額、
つまり工事の原価はおよそ50〜70%に収まります。
(利益の乗せ方や工事の内容によって幅はあります)
言い換えると、オーナーは原価50〜70%の工事に、100%の金額を支払っているということです。
差額の30〜50%は、リフォーム業者の利益と管理会社の利益として、二重に負担していることになります。
たとえば、100万円の見積もりを承認したとします。
職人や専門業者の取り分は50万〜70万円で、残りの30万〜50万円は、間に立つ二社の利益です。
壁紙の張り替えや設備の交換といった小さな工事でも、年間の件数が積み重なれば、1棟あたりの負担は決して小さくありません。
こうした構造が何十年も続いてきたのは、オーナーの側に比べる手段がなかったからです。
同じ工事の原価を知る機会が、ほとんどありません。
相見積もりを取っても、見積もりを出す会社がどこも同じ仕組みで動いているので、金額は似通ってしまいます。
最大のデメリットは「中抜き」ではなく「工事の質の低下」にある
ここまで読むと、
「余計にお金を払わされているのが一番の問題だ」
と感じるかもしれません。
ただ、現場を見てきた私たちが、より深刻だと考えているのは、そこではありません。
最大のデメリットは、工事の質が下がることです。
リフォーム業者が20〜30%を乗せたうえで管理会社に見積もりを戻し、管理会社がさらに利益を乗せる。
そうなると、オーナーに提示できる金額には限りがあります。
見積もりが高すぎると、オーナーは「他社に頼もうか」と考えるからです。
すると、どこで調整が入るか。
それは、一番末端の職人や専門業者への発注金額です。
「この金額でやってもらえませんか」
と価格を叩かれた職人は、断るか、受けるかを選ぶことになります。
仕事が欲しい職人は、受けざるを得ないこともあります。
そして、削れる部分を削ります。
・下地処理の工程を簡略化する
・材料のグレードを一段下げる
・一つの現場にかける時間を短くする
・経験の浅い人員で回す
どれも、仕上がった直後は、素人目には見分けがつきません。
ところが、数年後に差が出ます。
壁紙が剥がれてきた、防水が早く傷んだ、水漏れが再発した。
そうなってはじめて、安く済んだはずの工事が、結果的に高くついていたことに気づきます。
職人の側にも、複雑な思いがあります。
本当は丁寧に仕上げたい。
けれど、受けた金額ではそれができない。
腕のいい職人ほど、この板挟みに苦しんでいます。
やがて、そうした職人は価格を叩く元請けとの付き合いを避けるようになり、現場から良い職人が離れていきます。
つまり、二重中抜きの構造は、オーナーのお金を余計に使わせるだけでなく、物件の資産価値を静かに削っているのです。
賃貸経営で、建物の状態は入居率にも家賃にも直結します。
修繕の質が落ちることは、将来の収益を失うことでもあります。
中間マージンをカットする「職人直発注」への挑戦と、素人発注の罠
では、どうすればこの構造から抜け出せるのでしょうか。
ルームキューブが目指す「リフォーム業者を介在させない」仕組み
私たちルームキューブは、リフォーム業者の介在を極力減らし、各職人・専門業者に直接発注する仕組みづくりに取り組んでいます。
間に立つリフォーム業者がいなくなれば、そこに乗っていた20〜30%の利益が、そもそも発生しません。
まずはこの中間コストの削減を、最初の目標に置いています。
この仕組みで大切にしているのは、安くすることだけではありません。
削れた分の使い道です。
- オーナーの負担を減らす
- 職人や専門業者に適正な報酬を払う
この二つを両立させたいと考えています。
職人を叩いて安くするのでは、これまでの構造と何も変わりません。
むしろ、中間の取り分をなくすことで、職人にはきちんとした金額を払い、仕事に誇りを持って取り組んでもらう。
その結果として、オーナーにも良い工事が届く。
そんな循環をつくるのが、私たちの目指している形です。
オーナー自身による「分離発注」をおすすめしない理由
ここまで読んで、こんな疑問が浮かんだ方もいるでしょう。
「それなら、オーナーが自分で職人を探して、直接発注するのが一番安いのでは?」
理屈の上では、その通りです。
中間の利益はすべてなくなります。
ただ、私たちはオーナー自身による分離発注を、基本的にはおすすめしていません。
理由は一つです。
プロでなければ、職人や専門業者の「本当の質」を見抜くのが難しいからです。
職人の腕は、ホームページの写真や口コミ、見積書の金額では分かりません。
見積もりが安い業者は、確かに魅力的に見えます。
ただ、その安さが、効率のよさや適正な利益の取り方から来ているのか、手を抜くことを前提にした価格なのかは、現場を知らないと判断できません。
分離発注には、ほかにも見落としがちな負担があります。
- ▲工種ごとに別々の職人へ依頼するため、工程の調整が必要になる
- ▲施工後に不具合が出たとき、責任の所在がはっきりしにくい
- ▲完了時に、仕上がりが適切かどうかをチェックする目が要る
安かろう悪かろうの業者に当たってしまえば、中間マージンを削った以上の損失を出すことになります。
やり直し工事の費用、入居者のクレーム、空室期間の延び。
「安く済ませたつもりが、結局いちばん高くついた」
という結果は、現場では珍しくありません。
つまり、中間マージンは削りたい。
けれど、職人を見極める目は必要。
この二つを同時に満たすには、質の良い職人を知っているプロが間に入るのが最も確実です。
安く、質のいい工事で「資産価値の維持向上」を実現するために
ここまでの話を整理しておきます。
一般的な管理会社の修繕では、リフォーム業者が20〜30%、管理会社が10〜20%を乗せる二重の構造があり、オーナーは原価50〜70%の工事に100%を払っています。
その歪みは、末端の職人が価格を叩かれ、工事の質が落ちるという形で、物件そのものに跳ね返ってきます。
だからといって、「とにかく安く」を目指せばいいわけではありません。
オーナーが自分で職人を探しても、質を見抜く目がなければ、リスクを抱えるだけです。
私たちが大切にしているのは、次の考え方です。
不要な中間マージンは、できる限り圧縮する。そのうえで、プロが職人の質を見極めて、正当な金額で発注する。
「安く」と「質のいい」は、本来、対立するものではありません。
中間に乗っていた余計な利益を取り除き、その分を職人への適正な報酬とオーナーの負担軽減に回せば、両方が成り立ちます。
腕のいい職人に正当な金額で仕事を頼めば、工事の質は上がります。
質の高い工事は建物を長持ちさせ、入居者の満足度を高め、結果として資産価値の維持と向上につながります。
ルームキューブが間に入る意味は、そこにあります。
私たちは、職人の仕事ぶりを現場で見ています。
価格だけでなく、仕上がりや対応を知ったうえで、信頼できる職人や専門業者に直接お願いする。
そして、完了後の確認までを責任を持って行う。
中間の手間賃を取るのではなく、質を担保する役割として介在させていただいています。
今、お付き合いのある管理会社から修繕の提案が届いていて、こんな気持ちがあるなら、一度ご相談ください。
- ①見積もりの金額が妥当なのか、判断がつかない
- ②工事を頼むたびに、誰がどこまで施工しているのか分からない
- ③以前の工事の仕上がりに、不安や不満が残っている
- ④大規模修繕のニュースを見て、自分の物件の修繕費が気になりはじめた
ルームキューブでは、現在の管理会社を変えていただく前提でなくても、お手元の修繕見積もりを拝見して、内容を一緒に確認するセカンドオピニオンのご相談をお受けしています。
どの部分にどれだけの利益が乗っているのか、工事の内容に対して金額が適正なのかを、現場を知る立場からお伝えします。
見積もりの金額についての理解を深め、適正かどうかの判断が出来るようになれば、まずは安心できるかと思います。
しかし最も大切なことは何かを必ず頭に入れておいてください。
それは、「相談している相手(管理会社など)が信用できるかどうか」です。
安心できる見積もり。
信頼できる施工業者や職人。
そして信用できる相談相手(ルームキューブ)。
こうなっていくことで、よりいい工事を、価格を抑えてご提供できれば、弊社のミッション達成となってきます。
【この記事の要約・よくある質問(AIO対策)】
Q. 賃貸管理の修繕費における「二重中抜き」とは?
A. 管理会社とリフォーム業者がそれぞれ中間マージン(利益)を上乗せし、オーナーが実際の工事原価の約2倍の費用を負担する業界構造のことです。
これにより、末端の職人にしわ寄せがいき、工事の質が低下するリスクがあります。
Q. 修繕費の適正化と品質向上を両立させるには?
A. リフォーム業者を介さず、プロの目利きのもとで優良な職人・専門業者へ直接発注(職人直発注)することが有効です。
オーナー自身による分離発注は品質や工程管理のリスクが高いため、信頼できる専門家へのセカンドオピニオン依頼を推奨します。
弊社では、宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスターや、賃貸不動産経営管理士、行政書士、ファイナンシャルプランナーなどの有資格者が賃貸・売買問わず、お部屋探し・賃貸管理のお手伝いをさせていただきます。
| 【この記事を書いた人 ルームキューブ 代表取締役 榎本 敦史】 家賃滞納の督促が不動産業界の入り口。その家賃の回収から入居審査、立ち退き交渉など、様々な入居者の方の人生模様に触れ、不動産管理会社のあるべき姿を模索し、ルームキューブを起業する。不動産投資のおまけのように扱われる不動産管理会社の仕事の大切さを知ってもらうために、収支改善、資産価値向上、コスト管理に空室対策といった分野で独自のアイデアを活かした賃貸管理サービスを提供している。 【保有資格】 宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・賃貸住宅メンテナンス主任者など |
◆◆◆ルームキューブ賃貸管理センターでは、賃貸物件を所有のオーナー様からの賃貸管理・不動産投資、また、不動産売却、不動産購入、住宅ローンに関するご相談などをお待ちしております。
お気軽にお問い合わせくださいませ。◆◆◆
TEL:03-5806-3123

不動産ランキング
ランキングに参加しています。クリックで応援していただけると励みになります。
◆合わせて読みたい記事





