絶対に信用してはいけない不動産売却価格査定・賃料査定とは
2024.07.14
不動産売却
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こんにちは。
ルームキューブの榎本です。
不動産の売却を考えた時、賃貸を考えた時。
まず一番最初に思うこと。
「この不動産、いくらで売れるかな?」
「この不動産、いくらで貸せるかな?」
かと思います。
ネット広告などでも
「住所を打つだけで不動産の価格が分かる!」
「今は不動産バブル!高値売却査定でびっくり!」
「高く売りたいなら○○!」
みたいなのがたくさん見受けられますが、私、個人的には不動産会社の売却価格査定・賃料査定に嫌気がさしています。
今回は「絶対に信用してはいけない不動産売却価格査定・賃料査定」について書いてみようと思います。
深く書くといけないこともあるかと思うので各章、分かりやすく簡潔にシンプルに書いていこうと思います!
【目次】
- 1.不動産売却価格査定・賃料査定とは?
- 2.査定を依頼する入口ごとの信用できないポイント
- 2-1.一括査定サイト
- 2-2.大手不動産会社や営業の強い会社への直接依頼
- 2-3.地元密着型の不動産会社への依頼
- 3.嘘の査定を信じてしまった末路
- 4.信用できるかもしれない不動産売却価格査定・賃料査定とは?
- 5.不動産賃貸管理会社の一句
1.不動産売却価格査定・賃料査定とは?
まずは基本のワードの説明から。
①不動産売却価格査定:不動産会社が、売却を希望する不動産の価格を客観的に評価し、3ヶ月程度で成約にいたると見込まれる金額を設定すること
現在の売り物件状況、過去の成約事例などのデータに基づく机上査定や、現地調査の上での査定が一般的です。
市況や経済状況(建築費や人件費の動向)、金利などを加味したより深い査定まで行うこともあります。
②不動産賃料査定:賃貸物件の適切な賃料を算出する専門的な調査
こちらも売却価格査定と同様に、レインズなどを参照する机上査定に始まり、最終的には現地調査の上でより正確な賃料を査定します。
設備のグレードや劣化具合、方位、眺望、近隣環境、梁などの形状、そこの仲介営業としての体感も含めて、精密な賃料査定を行います。
2.査定を依頼する入口ごとの信用できないポイント
不動産の売却や不動産投資・運用に際して、そのスタートとなる非常に重要な不動産売却価格査定・賃料査定。
しかし会社ごとに査定額が異なってくるのはなぜなのでしょうか?
不動産売却価格査定・賃料査定の金額に差をもたらす要素として、以下の点が挙げられます。
(1)対・競合的要素
いかに他社より優位に媒介(売却や賃貸の依頼)を獲得するか。
(2)社内評価的要素
会社に対しての自身や店舗の評価を上られるか。
(3)営業的やりやすさ要素
実際に売却、賃貸する際に早く成約させられるか。
これら3つの要素を用いて、具体的な売却・賃貸査定の入口の例ごとに、いかに信用できない査定がされている可能性が高いかを説明していきます。
2-1.一括査定サイト
★★★★★
【社内評価的要素】
★★★★
【営業的やりやすさ要素】
★★
※5段階で★が多いほど「強い」「信用できない」
一括査定サイトは不動産の査定を同時に数社(依頼する会社の数が限定される場合などもある)依頼できるので、適正価格が把握しやすい
・・・なんて嘘です。
複数の会社に査定を依頼した場合は、どこの会社も自社が優先的に依頼を受けたいという意識から、「より高く」査定を行います。(対・競合的要素)
また、せっかくの問い合わせに対して媒介依頼を取りつけないと会社から冷たい目で見られますので、「より高く」査定を行います。(社内評価的要素)
その高い金額で実際に売れたり、貸せるかは二の次になります。(営業的やりやすさ要素)
つまり、相場を逸脱した高い査定が出てきやすい状況となります。
2-2.大手不動産会社や営業の強い会社への直接依頼
★★★★
【社内評価的要素】
★★
【営業的やりやすさ要素】
★★★★★
※5段階で★が多いほど「強い」「信用できない」
経験豊富な大手不動産仲介会社や、営業力のありそうな不動産会社なら、適正な価格査定をしてくれるだろう。
・・・なんてのも嘘です。
せっかくの直接のお問合せですから、他社に渡すわけにはいきません。
ですのでまずは金額うんぬんよりも、他社に行かないように会社の実力を前面に押し出してくる囲い込みを優先します。(対・競合的要素)
過去の実績や大手の看板があるため、「媒介は取れて当たり前」という考えのもと、その先(売買・賃貸契約)を見据えてのやはり早く媒介を取るという営業が優先されます。(社内評価的要素)
そしてその触れ込み通りに「早く」成約させましたという実績の為に相場、というよりはレインズに出した時には既に自社での買付や申込がある少しだけ安めの成約想定金額での話が決着していく傾向が強いです。(営業的やりやすさ要素)
つまり、相場よりも気持ち抑えた金額での早期の売り出し開始がされる可能性が高い状況となります。
2-3.地元密着型の不動産会社への依頼
★★
【社内評価的要素】
★★
【営業的やりやすさ要素】
★★★★★
※5段階で★が多いほど「強い」「信用できない」
地域密着なら相場観もあって、適正な売却が出来るかもしれない。
確かに今回ご紹介させていただく3つの査定依頼方法の中ではベストかもしれません。
地域密着の会社は、比較的スローな会社が多いので競合を意識してという動きが少ないです。(対・競合的要素)
また、他にも十分に物件がありますので媒介が取れたかどうかよりも、目先の業務を優先(大切に)しています。(社内評価的要素)
しかし査定金額については、「チャレンジ価格」というよりは、どちらかというと自社で成約できるかという目線で行われるデータが乏しく曖昧な価格になります。(営業的やりやすさ要素)
つまり、その地場業者の勘が当たればいいのですが「出来るだけ高く」よりも「なんとなく売れるだろう(曖昧な)金額」の査定が出やすい状況となります。
3.嘘の査定を信じてしまった末路
上記で見てきた各査定の問題点がありますが、売主や貸主さんは「より高く」提示された査定報告書を見て、自分の物件が褒めてもらえているような気になるのと同時に嬉しくなって気分がよくなってきちゃいます。
「より高く査定してくれた業者さんに媒介を依頼しようと思います。」
という一番間違った判断をしてしまうことを僕は一番危惧しています。
高い不動産価格や賃料の査定を出されて浮かれていてはいけません。
それは高い査定を出して媒介を取ろうとする狐に騙される「捕らぬ狸の皮算用」みたいなもんです。
嘘にまみれた査定です。
不動産業者が出した嘘の売却査定を信じてしまった売主様のお話。
弊社の査定:3,000万円前半~3,580万円
とある大手の査定:5,280万円!!
この時点でおかしいと気付いて欲しかったのですが、「大手の言うことだから」は強い!
売主さんは大手の営業マンの耳障りのいい言葉に乗せられて5,280万円で売却を始めました。
同時に高く売れた後の資金を元にした、田舎への移住計画も立てられ、理想の老後のイメージが出来上がりました。
しかし、内見はちょこちょこ入るらしいのですが一向に売れず。
そりゃ売れませんよ。
そもそも3,000万円前半くらいじゃないと売れないネックがあるのです。
その後、5,280万円 → 4,980万円 → 4,780万円 → 4,580万円 → 4,180万円と価格が下がっていきました。
・・・これでもまだ売れていません。
当初描いた売主様の老後の生活のイメージは既に崩れてしまっています。
しかし、僕はまだこの金額でも売れないと思っています。
はたしてどうしてこんなことになってしまったのでしょうか?
それは、最初に媒介が欲しいばかりに高い売却査定をちらつかせて売主様を惑わせた大手不動産会社の営業マンのせいです。
その価格で売れないことが分かっているのに、
「なかなかこのエリアでは希少な物件なのできっと高く売れます!」
「弊社であれば中国人顧客を多く抱えているので売れます!」
「不動産相場はどんどん上がっています。」
「エリア担当が積極的に売却活動を行います。」
なんて耳障りのいい営業トークを投げかけて、媒介を獲得し、売れなければ価格を下げればいいだろうなんて
『売主様を無視し、自分たちの売上だけを見据えた不動産査定&営業』
を行った結果、あれ以来、売主様の表情が少しずつ暗く、疲れていっているように感じています。
不動産会社の出したただ高いだけの不動産売却査定が、一組の売主様を不幸にしているのです。
今、僕としてはこの売主様をどうすれば笑顔に出来るかを考えていろんな方策を練っています。
近々ご提案に上がらせていただこうかと思っております。
4.信用できるかもしれない不動産売却価格査定・賃料査定とは?
それでは信頼できる「かもしれない」不動産売却価格査定・賃料査定とはいったいどのようなものなのでしょうか?
これはいたってシンプルです。
例に挙げてきた3つの査定依頼のパターンの中にも、探せばあてはまってくる場合もあります。
②過去事例、市場ニーズ、顧客心理を的確に把握した「攻め」と「守り」を視野に入れた不動産売却価格査定・賃料査定
③なるべく高く売れる要素を最大限にプロモーションする可能性を事前に想定した不動産売却価格査定・賃料査定
①は全ての査定の基本であり原則です。
売主様や貸主様の希望や、その先に売主様や貸主様はどうしたいのかを見据えて査定を行います。
そうじゃない「何か自分たちの都合を優先しているな。」と感じた相手とはすぐに縁を切りましょう。
②は不動産会社としての基本的な要素に、レンジを用いて成約までの期間とを比較します。
売却の場合だと売却価格と売れるまでの期間でレンジが生まれます。
賃貸の場合だと、賃料にはそこまでレンジがないことが多いですが、礼金敷金などの初期費用によって賃料や成約までの期間にレンジが生まれてきます。
③は販売力・営業力、そしてネット募集力が肝になる部分で、ここはその担当者の力量が大きく問われる要素です。
売れる営業マンは往々にして一つ一つの物件に「他にはない個性」を見出すことに長けています。
そしてそれをどうすれば上手に表現(ビジュアル化、言語化)出来るかを知っています。
大手の看板、地域での歴史、外資の取り込み、そんなの全く関係ありません。
それらすべてを網羅してもまだ足りないほどの能力を持った「担当者」がいれば、「なるべく高く」「なるべく早く」売却や賃貸することが叶います。
こういった3つの要素を満たしている場合、その不動産売却価格査定・賃料査定はより正確で、攻めつつも成約率の高いものになっていることでしょう。
5.不動産賃貸管理会社の一句
『不動産 いくらで売れるか 貸せるのか まずは相手を 査定しよう』
不動産の売却や賃貸を検討されている物件オーナー様。
ご自身の所有されている不動産を査定してもらう前に、査定を依頼した不動産会社の担当者を、不動産オーナー様が査定するようにしてください。
高い査定が正義ではありません。
直感が正しい訳ではありません。
データ偏重主義でもよくありません。
担当者がどんな人間で、大切な不動産に対してどう真摯・真剣・真面目に取り組んでくれるのか、そしてどれくらいの力量があるのか。
不動産の査定よりもまずはそこからだと思います。
何かご不明な点等ございましたら是非お気軽にご相談くださいませ。
弊社では、宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスターや、賃貸不動産経営管理士、ファイナンシャルプランナー、賃貸住宅メンテナンス主任者、住宅ローンアドバイザー、などの有資格者が賃貸・売買・賃貸管理のお手伝いをさせていただきます。
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【ルームキューブ代表 榎本敦史の不動産売買仲介】 目利きを聞かせた不動産の購入、そして市場を捉えたより高値での不動産売却の実現を得意とする。売主の想いを繋ぎ、買主の想いを叶えることをモットーに、よりよい不動産売買仲介を心掛けている。また、賃貸経営やリノベーションを軸とした「売らせない」ための資産活用のご提案も得意としている。 |
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