事業主が行う「雇用調整助成金」による「休業補償」
2020.04.14
賃貸経営
不動産ランキング
ランキングに参加しています。クリックで応援していただけると励みになります。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ルームキューブは「友人に紹介したい不動産管理会社ランキング」で第一位に輝きました!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【新着情報】
法定相続人は?代襲相続は?法定相続分割合は?遺留分って?
弊社顧問司法書士、行政書士が、お客様の個別相談に無料でお答えします。
お気軽にお問い合わせください。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
昨日は「住宅確保給付金」についての記事を公開しました。
今回のコロナウイルスの影響で収入が減ってしまったり、職を失ってしまった人にとって、とても便利な給付金制度です。
また、この給付金は、賃貸物件の家賃滞納や空室発生を防ぎ、不動産オーナー様の収入を止めないためにもとても有効です。
下記リンクを読んでいただき、十分にご活用ください
そして今回は事業主が抱える「休業補償」問題。
巷では「自粛するなら補償くれ!」なんて騒いでいる人たちがいるようですが、あの人たちは経営者や事業主なのでしょうか?
(それならそれで少し表現方法が情けな・・・いや、恥ずかしいなと思わなくもないですが。)
経営者や事業主ではない、企業などでお勤めの方、つまり「従業員」が、休業や解雇をされることになり、給料が減る、止まってしまうという場合は大きく分けて3つの収入確保の方法があります。
1.生活保護の受給を申請する。
2.生活支援臨時給付金(いわゆる世帯当たり30万円受け取れる給付金)を受給する。
3.雇用調整助成金を申請する。(事業主が申請する。)
これらの方法を上手に駆使すれば当面の間の生活をきっちりと補償してもらえる制度が整っています。
この内、「1」は本当に最終手段。
「2」は、見てみたところ、かなり生活に困窮しそうなほどの影響が出ている方が対象。
しかし「3」は、今回の新型コロナウイルスの影響で、緊急対応期間が設けられ、要件がかなり緩和されております。
事業主の方や人事・総務担当の方は、全ての従業員のためにこちらを十分に調べて有効活用された方がいいかと思います。
そして決して不正受給などは行わないようにしてください。
まじで。経営者としてク〇ですよ、それやると。
そんな従業員、そして企業を守るための「雇用調整助成金」についてまとめてみます。
目次
- 1.雇用調整助成金
- 1-1.雇用調整助成金の支給対象
- 1-2.雇用調整助成金の支給要件
- 1-3.雇用調整助成金の支給金額
- 1-4.雇用調整助成金の支給期間
- 2.管理会社としての対応について
- 3.今日の一句
1.雇用調整助成金
まずは「雇用調整助成金」というものが何なのかを知りましょう。
基本となる厚生労働省ホームページに記載されている文面を転載します。
雇用調整助成金は、景気の変動、産業構造の変化などに伴う経済上の理由によって事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的に休業等(休業および教育訓練)または出向を行って労働者の雇用の維持を図る場合に、休業手当、賃金などの一部を助成するものです。教育訓練を実施した場合には、教育訓練費が加算されます。
簡単に言うと、
経営が苦しくなって、従業員の出勤調整をしたときに、本来彼らに支払うべき賃金(休業手当)の一部を助成金として国が支払ってくれる制度。
ということです。
こちらも厚生労働省のパンフレットを見ていただくと簡単に分かります。
以下で詳しく見ていきましょう。
(厚生労働省による「雇用調整助成金」についてのパンフレット)
また、今回は新型コロナウイルス対策として要件が緩和されたものをベースとして書いております。
通常の「雇用調整助成金」についてはこちらをごらんください。
1-1.雇用調整助成金の支給対象
雇用調整助成金の支給対象は「従業員」ではありません。
「事業主」が対象となります。
そしてその支給対象となる事業主は、
1.新型コロナウイルス感染症の影響 を受ける事業主(全業種)
以上!
従来の雇用調整助成金の場合は、「雇用保険適用事業主であること」といった条件があったのですが、特例でそれも除外されています。
つまり、従業員を雇用している事業主であれば全てが対象ということですね。
すごいことです。
少額ですが毎月雇用保険を払っている私達としては不公平を感じ・・・
いや!困ったときは助け合いましょう!!
雇用調整助成金、今回のコロナウイルス対策!
これはいい助成金です!
1-2.雇用調整助成金の支給要件
休業させた従業員の休業手当の一部を雇用調整助成金としてもらう際に、何か事業者としての要件があるのでしょうか?
1.生産指標が1か月5%以上低下
生産指標とは、販売量、売上高等の事業活動を示す指標のことです。
これも簡単に言うと、
前年同月比と比べて売り上げが5%減ってたら対象だよ!
ってことです。
たまたま前年の1/24以降のどこかの月と比べて売上が5%以上下がってしまっていたら雇用調整助成金を使える要件が満たされます。
5%って、ブレで生じる売上変動の範囲内ですよね。
追記:創業1年未満でも支給対象となる場合があります。
詳しくは厚生労働省の相談コールセンター(0120-60-3999)へ。
1-3.雇用調整助成金の支給金額
僕の従業員としての月額2億円の月給を雇用調整助成金で賄いたいっ!
そんなアホな願望が通じるわけはありません。
助成率:4/5(中小)、2/3(大企業)
解雇等を行わない場合は 9/10(中小)、3/4(大企業))
ただし、1人1日当たり雇用保険基本手当日額の最高額(令和2年3月1日時点で8,330円)を上限額とします。
つまり、休業手当として支払う額の内の上記割合分を助成金として受け取れますが、上限は日給計算で8,330円までということです。
事業主の皆さん、決して大盤振る舞いで休業手当を支払っていいというわけではありません。
高額な休業手当を支払いたくない場合は、テレワークなどと組み合わせて対応していきましょう。
そちらも助成が発表されていますので、まだ対策をしていない事業主さんは是非。
1-4.雇用調整助成金の支給期間
この雇用調整助成金にも「住宅確保給付金」と同様に支給期間が定められています。
支給限度日数:1年100日、3年150日+4/1~6/30までの緊急対応期間
今回の緊急緊急時に、追加期間が3ヶ月分も増えているんですね!
簡単に言うと、
1年以内なら常識的な労働日数で見ると約170~180日程度、3年以内なら約220~230日分程度まで!
ということ。
これ、もうほとんど従業員と呼べるのか?ってくらい厚い補償です。
仕事とか忘れてしまいそうです。
2.管理会社としての対応について
それでは不動産管理会社として「雇用調整助成金」制度をどのように使っていくことが出来るのかを考えます。
・事業主のオーナー様に向けて、雇用調整助成金制度についての情報を共有する。
・収入が減ってしまう入居者様に、事業主に対しての雇用調整助成金を周知して活用してもらう。
・自社の賃貸管理業務を円滑に行うために、雇用調整助成金の活用を検討する。
といった点かなと思います。
未曽有の災害ともいえる今回の新型コロナウイルス被害に対して、国が用意してくれている様々なセーフティーネットを上手に活用して乗り越えていきましょう。
3.今日の一句
『頼るなら 真摯な気持ちで 甘えよう そしていつかは 支える側に。』
これは前回の「住宅確保給付金」のブログと同じ一句です。
「おんぶにだっこ」の姿勢でいては、いつか破綻が訪れます。
出来るときに積極的に支える側に回り、本当に苦しい場合にはその分支えてもらう。
そういった「相互扶助」の気持ちを常に持ち続けていきたいですね。
不安や苦労を感じてしまっても、決してただ相手を批判したりするだけになってしまわないよう、常に「和」の精神で一致団結していきましょう
コロナなんてぶっとばせです。
弊社では全社員が宅地建物取引士の有資格者です。
また、不動産コンサルティングマスターや、住宅ローンアドバイザー、賃貸不動産経営管理士などの有資格者が賃貸・売買問わず、お部屋探し・賃貸管理のお手伝いをさせていただきます。
◆◆◆ルームキューブ賃貸管理センターでは、賃貸物件を所有のオーナー様からの賃貸管理・不動産投資に関するご相談をお待ちしております。
お気軽にお問い合わせくださいませ。◆◆◆
お問い合わせフォーム
TEL:03-5806-3123
【ルームキューブ代表 榎本敦史の賃貸管理】 家賃滞納の督促が不動産業界の入り口。その家賃の回収から入居審査、立ち退き交渉など、様々な入居者の方の人生模様に触れ、不動産管理会社のあるべき姿を模索し、ルームキューブ株式会社を起業する。不動産投資のおまけのように扱われる不動産管理会社の仕事の大切さを知ってもらうために、収支改善、資産価値向上、コスト管理に空室対策といった分野で独自のアイデアを活かした賃貸管理サービスを提供している。 |
不動産ランキング
ランキングに参加しています。クリックで応援していただけると励みになります。
◆合わせて読みたい記事