不動産仲介を考える。 -蔵前の不動産会社業報-
2019.05.05
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最近非常に気になっている案件がいくつかあります。
・銀座の飲食店舗経営引継ぎ
・埼玉の広い非線引き区域の土地
・先日行ってた関西の売買仲介
難しいしレベルが高いですが、これらどれもを何とか形にしたいと思っています。
そんな不動産仲介に関して、最近あった事例をご紹介。
目次
1.他人が使用するため住宅ローンでの不動産購入
弊社に男性(ホスト経営)からご相談があったのはつい先日。
とある女性が一戸建てを買いたいというご紹介。
古くて安いボロボロの物件でもいいから探してほしいと言われました。
安めの物件を探してみましたが、なかなか条件に合うものがなく。
そして新築等も含めて紹介しながら話しているうちに分かったこと(感じたこと)がいくつか。
・購入者はそこに入居しないで男性が男性の勤務先の他のスタッフと寮代わりに使うということ。
・購入者に対して男性は賃貸借契約等は結ばないが、ローンの返済額を支払うという念書のようなものは入れるということ。
・住宅ローンを使いたいということ。
・あくまで男性が使うために購入させるための名義人のようなものだということ。
・購入者は基本的に何もわかっていないということ。
つまり、男性にいいように言いくるめられての物件購入だと思います。
こんな形で買ってしまう(買わされている)人も世の中にはいるんだろうなと思いました。
色恋営業、デート商法、詐欺などいろいろありますが、今回はホストを経営する男性がお客様名義で物件購入をさせ、自由に使いたいというものでしょう。
私としてはすでに買い付けを入れていただいていましたが、投資用ローンを組むことのできる範囲での物件購入を勧めておりました。
しかし、それだと希望条件に合わないからと結局は住宅ローンを使いたいということに。
今回のケースだと、善意の売主がいる限り、売買契約を締結すればもう逃げられなくなる可能性が高いです。
2.いったい何が問題なのか?
今回の売買契約で仲介に入ると何が問題なのか?
いくらでも出てきますので箇条書きで。
・住宅ローンを使用しながら自己使用しないで利用者から支払いを受けることによる金融機関への詐欺への加担。
・脱税となる住宅ローン減税に対するほう助。
・売主の売却意思決定の要素に関する詐欺。
・購入者が報われない可能性が強く予見されていることから、仲介行為に対しての民事責任追及。
・公正な取引を行わなかった(またしっかりと調べなかった)不動産業者、宅建士としての責任。
・近隣からの使用方法に関して発生すると思われるクレームへの対応
などなど、可能性を上げればいくらでも出てきます。
そういったことに対して法的に争えるか?という点ももちろんありますが、それよりも大事なこと。
お客様にとっていい取引となる契約を締結できたかということ。
3.対応と考察
既に断ることは決めていましたが、弊社顧問弁護士へ案件を持ち込み、途中まで進んでいる話を覆すに足るための十分な理由固めを行った。
それを購入者、男性に伝え、弊社は仲介から降りることをはっきりと伝える。
売主業者にも断りの電話を入れた。
はっきり言って、上記の事実を告げられなければ仲介できていたでしょう。
知らぬ存ぜぬで通すことも出来たでしょう。
ただ、良心の呵責というものがありました。
「ここまでの事実を教えてくれなければ仲介してたかもしれないけど、やはりうちでは出来ません。」
今日の一句
目の前の 大きな売り上げ 断ち切って つなぐ明日への 真の仲介。
真面目にやりますので、売り物件のご相談、不動産購入のご相談お待ちしております。
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