サブリース詐欺とシェアハウス投資の今後
2018.04.10
不動産投資の罠
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現在、弊社で一棟の再生を行っている話題のシェアハウス。
リーシングは順調、女性巡回員による管理も良好、物件の小さなグレードアップも手掛け、明るい兆しが見えてきています。
今回は弊社が今後力を入れていきたいと思っている、そんなシェアハウスのネタです。
一般論的なものをとりあえずはダラダラと書きます。
そんなゴタクはすっ飛ばしたい方は「まとめ」をお読みください(笑)
目次
- 1.「かぼちゃの馬車」「スマートデイズ」とは?
- 2.スマートデイズの被害者はどのくらい?
- 3.実際、間取りなどはどのくらいの広さだった?
- 4.立地条件は?
- 5.なぜ投資話に乗っかった?
- 6.甘過ぎる投資話には罠がある!
- 7.かぼちゃの馬車シェアハウス投資まとめ
1.「かぼちゃの馬車」「スマートデイズ」とは?
首都圏を中心として展開していたシェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営する(株)スマートデイズは、2018年1月17日と20日に物件オーナーに対する説明会を開催しました。
スマートデイズは2012年8月に設立された法人で、首都圏を中心として女性専用シェアハウスである「かぼちゃの馬車」を運営していました。
建築から管理運営までを請け負うサブリースにより業績を向上させていましたが、2017年10月に物件オーナーに突然、賃料減額が通知され、先日の説明会に至ったようです。
説明会では1月以降の賃料支払いが困難な状況であることが明らかにされましたが、その理由は入居率が50%に満たない状態であることのようです。
そしてダラダラと中途半端な管理を続けながらの約3ヶ月後の2018年4月9日、民事再生法の適用を東京地裁に申請し受理されたと発表しました。
信用調査会社の帝国データバンクによると、負債総額は平成29年3月期末時点で約66億円。
大半の融資を請け負っていたスルガ銀行と、収入証明の改竄も疑われているスマートデイズ社(旧・スマートライフ社)、両方共が投資家に対する加害者だと言われており、今後の展開も気になるところです。
2.スマートデイズの被害者はどのくらい?
被害人数は700名以上と言われているので、かなり被害は拡大している状況と言えるでしょう。
スマートデイズより先に夜逃げ状態となっている、同様のシェアハウスを手掛けていた「サクトインベストメントパートナーズ」の被害者も合わせると1,000人に達するんじゃないかとも思われます。(「搾取インベストメントパートナーズ」って言ってる方もいました。)
女性限定で安心できるネーミングのシェアハウスであり、就職斡旋で紹介料の収益を得られるという勧誘もあり、30年間サブリース利用でも問題はないと多くの投資家を誘惑してきました。
しかし、その実態は全く異なるものだったと言っても過言ではありません。
3.実際、間取りなどはどのくらいの広さだった?
まずスマートデイズの間取りはどのようなものだったのでしょう。
シェアハウスと耳にすると、大きなリビングに広々とした共用スペース、そこでシェアする仲間たちが談笑する場面を想像するかもしれません。
しかし、このスマートデイズが提供するシェアハウスの間取りの広さは何と7㎡です。都内ワンルームで20㎡が目安と考えると、たったの3分の1の広さしかない物件です。
それに加えてバス、トイレ、キッチンは共同で、賃料に共益費も合わせると実質賃料は近隣のワンルーム並みとなり、相場から見ても高額です。
4.立地条件は?
東京都23区ではありますが、山手線の外側。
当初は世田谷区などの人気エリアに展開していましたが、その後販売された物件の多くは中野区以西やより賃貸ニーズの低いエリアにあり、更に駅からも10分以上かかる立地です。
借り換えを検討しても評価は半額以下となり、売っても返済が出来ず自己破産に至るケースも考えられます。売却が難しい出口のない不動産投資は上手くいかない典型的な例と言えるでしょう。
5.なぜ投資話に乗っかった?
今回、このシェアハウスへの投資話に乗ってしまった理由として、サブリース30年間家賃保証、投資利回りは8%以上、放置していても収益を得ることが可能、シェアハウスへのニーズの将来性、女性専用プラス就職斡旋で賃貸がダメでも会社の収益には影響が出ないなど、様々な甘い誘い文句を浴びせ倒されたからと考えられます。
投資話に乗ってしまった人の多くはサラリーマンで、忙しい本業があっても放置していて収益が得られるならと考えてしまったケースがほとんどのようです。
被害者の会を立ち上げ訴訟をするという動きもありますが、今回の負債額を見ても分かるように、裁判費用や弁護費用を考えると二次被害にしかならないんじゃないかという声もチラホラ聞かれます。
だから騙されちゃったんでしょうかね。。。
6.甘過ぎる投資話には罠がある!
確かにシェアハウス経営で得ることができる利回りは高く、限られた物件の床面積の中で、出来るだけ多くの入居者と賃貸契約を締結すれば賃料収入がより多く見込めることになります。
1人あたりの家賃は下がっても、1戸に3~4人の入居者がいることで単体の賃貸よりも高い賃料収入を得ることが可能になるでしょう。
「かぼちゃの馬車」の場合は、1戸に3~4人の入居者を入れるのではなく、それぞれがプライベートな空間を確保出来るのが売りでしたが、細切れにした居室空間で部屋数を増やし、見せかけの利回りを高くしていたんですね。
また、ここ数年でメディアへの露出が増えたことにより、シェアハウスの7割は20~30代の若い女性が利用しています。プライベートでもコミュニティや繋がりを求める人が増え、ニーズの高まりを見せていると言えます。
しかし、甘過ぎる話にはどこか落とし穴があるはずです。今回問題となっているスマートデイズのような詐欺まがいの投資話に乗ってしまわないように、内容を良く理解した上で始めることが必要と言えるでしょう。
7.かぼちゃの馬車シェアハウス投資まとめ
ここからが個人的な本題です。
現在、再生をお手伝いさせていただいている某かぼちゃの馬車。
ある意味「ヤリ逃げ」のような状態で引き継いだ賃貸管理。
・壊れた設備
・手抜きの清掃
・トイレの床にトイレットペーパーがゴロゴロ
・意味をなしていない張り紙が多数
・警備会社やネットの引継ぎも曖昧
・入居者によって内容の違う定期借家契約
・ずさんな入居審査と契約
・契約書と実際の賃料が異なる覚書多数
・設備の欠品
・いつまでも現地にあるキーボックスと鍵
・聞いていた設備と現地の相違
数え上げればキリがないほどいい加減な賃貸管理がされていました。
これで満室にしようなんてのが甘い話です。
管理移行時の稼働率は38%。当然です。
これを満室にし、収支を安定化するべく、弊社のリーシング力(仲介客付力)を活かし、オーダーメイドの賃貸管理を構築して下記のことに取り組んでおります。
・賃貸条件の再設定
・独自の全入居者家賃滞納保証
・入居者様の再契約費用の削減による継続入居促進
・魅力的な物件募集広告作成
・既存入居者との綿密なコミュニケーション
・物件情報周知に向けた様々な情報ツールの利用
・独自の入居者応援プログラム
・良質な巡回サービス提供業者の手配
・各種経費の削減提案
・物件イメージの再構築
・物件名変更とデザイン作成
・看板(館銘板)作成及び交換
2018年2月中旬から弊社の管理となり、2018年4月10日現在、稼働率は38%→53%となり、今月中には76%まで回復する見込み(申込・契約予定)となっております。
かぼちゃの馬車物件、サクト社物件を所有のオーナー様や投資家様。
あなたの弱みに付け込んだ怪しい業者が次々と現れてきていませんか?
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売却するにも稼働率。
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是非、弊社とこの問題の解決に向けて、まずは一緒に満室経営を目指してみませんか?
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